経営者に必要なことはたった一つ【凡事徹底】
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経営者に必要なものとは・・・凡事徹底である
こんな私ですが、会社では役員をつとめています。
2005年に35歳で所長になりました。
まわりは年上だらけで、はっきり言ってなめられていました。
「なめられてたまるものか!」と反骨心丸出しで、ほんの些細なことにも口うるさく注意をしてまわりました。
何人も「ついていけない」と辞めていきました。
心が挫けそうになりましたが、自分を信じてやり方を貫きました。
当時はルールもへったくりもありませんでした。
工場内でもヘルメットはかぶらない、安全靴は履かない、火気厳禁の場所でたばこを吸う、休憩時間も守らない・・・・
その結果大事故を発生させました。
その事故のあった日が私が所長についた日なのです。
職人上がりでもないし、若いしで、きっと面白くなかったと思います。
最初は注意するのもはばかれましたが、これ以上事故を出してはいけないと、心を鬼にして注意して回りました。
数ヶ月が経った頃には、ヘルメットをかぶらない者も、安全靴を履いていない人もいなくなりました。取引先からの信用も徐々に取り戻しつつあります。
しかし、その裏では辞めていく人があとをたちませんでした。
3本指に入る技術者も、「こんなにルールに縛れるなら辞める!」と言ってきました。
例外は作れませんので、残念だし会社にとっても損害ですが辞めてもらうことになりました。(勿論説得はしました)
そう、信念があったから
このままではいけない。
とくに安全は徹底的に守らせなければ。
従業員が大怪我をした時の、あのご両親の悲しみに暮れた顔。それを目の当たりにした以上、「絶対にけが人を出してはいけない」そう強く心に決めていました。
そのためには嫌われることはいとわない。
利益も二の次。安全に関するルールを定め、徹底的に守らせました。
凡事徹底
凡事徹底(凡事徹底)
なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、または、当たり前のことを極めて他人の追随を許さないことなどを意味する四字熟語。
服装、休憩時間、上履き下履きの履き替えの徹底等々。
いままで全く注意を受けた事がなかったと思うので、反発は凄まじかった。
でも、習慣化されてしまえば苦ではなくなりますので、それまでの辛抱だと割り切って毎日毎日注意して歩きました。
もちろん「なぜやらなければいけないのか」の説明もしました。
最初に実践してくれるのは若手や、新人です。
特に新人は最初からそういう教育をしているので、何も疑問に思わずやってくれます。
そしてその新人や、若手にどんどんチャンスを与えました。
その結果、渋々ながらベテランもやるようになりました。
いまではルールを守らない人はゼロに近いです。
悪気があってルールを破っていたわけではないのです。
それが「悪いこと」と認識されていなかっただけの場合もあります。
「これは悪いことなんだよ」と説明すれば、たいてい素直に受け入れてもらえます。
アメリカ野球連盟のコーチングバイブルのはこう書いてあるそうです。
つまずくのは小さな石。大きな石にはつまずかない
素晴らしい言葉ですね。
恨まれようが疎まれようが、つまずく可能性のある小さな石を取り除いてあげるのが管理監督者の仕事です。
石が大きくなってしまったら、もう取り除くことすら不可能になってしまいますからね。
強い組織を作っていくためには、細かいところにこだわっていかないといけません。
会社や人間関係が崩壊するのは「小さなことからです」。まさに「蟻の一穴」です。
蟻の一穴
どんなに堅個に築いた堤でも、蟻が掘って開けた小さな穴が原因となって崩落することがある、ということをあらわす語。一般的に、どんな巨大な組織でも、些細な不祥事が原因となって、組織全体を揺るがすような深刻・致命的な事態に至る場合がある、といった意味の格言として用いられる。
では!