はじめてのリーダー論 部下と上手に付き合う31のコツ by 小倉広
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リーダー論と呼ばれる本の中では、ピカイチです。
目からウロコが落ちまくりです。
「はじめて」と題名にはありますが、リーダーの立場になって10年を超えた私でも、心に響く言葉がたくさんありました。
早速見ていきましょう!
はじめてのリーダー論 by 小倉広
どうすれば人は動いてくれるのか?
リーダーの永遠の悩みであり、これで挫折するリーダーをたくさん見てきました。
リーダーは誤解していると小倉氏は言います。
やるべきことを伝えればメンバーは動く。
伝えても動かないのはメンバーの責任であり仕方ない。
このセリフって必ず聞くし、私もこのセリフを吐いたことがあります。
やるべきことを伝えてもメンバーは決して動かない。
伝えても動かないのは当たり前であり、リーダーの創意工夫と情熱 により、なんとか動いてもらうように汗をかかなくてはならない。
伝えて終わってしまっていることが大半です。
「伝えたんですがねぇ・・・」
これだよね。
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納期を半分にしつつ品質も落とさない
「能率を上げろ!」と大号令をかけると、必ず次のセリフが・・・
「じゃぁ品質落ちるけどいいっすか」
これを言われると、返す言葉がなかったのですが、次の文を読んでスッキリ!
リーダーに求められる役割は、上や下からの要望を加工して伝えるパイプ役だけではなく、自ら方針を作り発信していくこと。それは「矛盾の解消と創造」
普通であれば、納期を半分にしてスピードを2倍にするということは、品質を犠牲にしなくては仕方がない、と思われる。逆に、品質をどうしても下げたくない、ということであれば、納期は絶対に2週間必要。つまりスピードを犠牲にしなくては無理、と思うのが担当者の心情でしょう。しかし、それではこの組織に進歩はありません。納期を半分にしつつ品質も落とさない。まさにこの矛盾に立ち向かってこそ、この組織は進歩するのです。
リーダーのもう一つの役割とはこの矛盾の解消と創造。
つまり、自らが矛盾の創造者となる。トップに代わって自らが自らに対して矛盾という無理難題を作り出し要望する。この段階ができるようになったとき、あなたはリーダーを卒業し、経営者の一員へ一歩踏み入れたと言えるでしょう。
組織とは矛盾の塊であり、矛盾が組織のレベルを上げていく。
これは大変。
リーダーって大変です。矛盾と知りながら、自分だけでなく、メンバーを巻き込まなければならない。本当大変。
本当の優しさとは、目先の対立を避け「なぁなぁ」の関係を築くことではなく、相手を人生の勝利者にしてあげること
取りやすいところにボールボールを投げる
課長が何度も伝えたにもかかわらず、全くその意図がメンバーに伝わらなかった。それは部下たるメンバーの受取手の問題であるといいたいらしいが、それこそが問題である。「『伝わったこと』がコミュニケーションなのだよ」と。「伝えた」からコミュニケーションは完了、ではありません。「伝わって」初めてコミュニケーションは完了。
これなんて毎日の出来事です。
「伝わったことがコミュニケーション」名言です!
部下が思い通り動かない理由
- まず最初に部下とすべきはビジョンの共有
- 次は達成の道のりを見つけてあげること。その際に答えを提示することはやめましょう
- 最後にあなたがすべきはフィードバックです。定めたビジョンややり方と、現場がずれていたならば「ずれているよ」とだけ教えてあげるのです。
- その際に大切なのは評価したり叱ったりしないこと。その瞬間にその仕事は部下が主役ではなくあなたが主役になってしまう。上司であるあなたが、部下の権利を奪ってしまう。
これもよくありますね。
リーダーが自分でやっている姿をよく見ます。
それで能率が上がっても意味なしです。
部下の成長を促すなら「DOはご法度」
リーダーは、時に先頭に立ち、時に身を引き陰に隠れる。出たり入ったりを使い分けなくてはいけない。
変革の先陣はリーダーが切らなければなりません
それ以外の平時において、リーダーはじっと身を潜めなくてはなりません。
リーダーは裏舞台の「PCAに集中」表舞台の「DOはご法度」
手や口を出したいところをぐっとこらえて・・・
自分から聞いてこない部下には教えない
人材育成
- 1つ目は「知識・技術」を教える
- 2つ目は「姿勢・意欲」を作ること
- 3つ目は「行動習慣」を作ること
「喉が渇いていない馬に無理やり水を飲ませることはできない」。だから、喉を渇きにき気づかせてあげる。喉を渇かさせる。やる気にさせる。
そうですね、「魚の釣り方ではなく、魚を釣ってあげてしまう」リーダーが多いように思います。
だから、リーダーがいなくなると飢え死にしてしまうという・・・
自己成長のコツ〜頼れるリーダーになるための心得
植木に水をあげるのは・・・
リーダーシップとは生き様そのもの。「靴を揃えてしまうこと」も「背筋を伸ばして座ること」も。全ては「一事が万事」なのです。
時には弱いところを見せるのも大事ですが、やはり普段の行いというか、姿勢が大事です。 いい加減な人、だらしないひとは、どこか頼りなく見えます。
全ては「目標を達成する」ことが大前提
「申し訳ありません!思いの外メンバーの成長が遅くて、目標を達成できませんでした!」悪びれもせず謝るリーダーの言葉を聞きながら、チームを束ねる経営者は驚き、呆れた表情をしています。そして、こう告げました。「そんな言い訳は聞きたくない。メンバーが成長しようがしまいが目標を達成するのがリーダーだ。来月からリーダーは交代。君はメンバーに戻って1からやり直しなさい!」メンバーが育たなかったから許してくれるだろう、そう甘く考えていたのではないでしょうか。どんな自体が起きようとも、結果を出し目標を達成する。それがリーダーに課せられた厳しい役目です。
リーダーがなすべきことは数え切れないほどあります。しかしその全ては「目標を達成する」ことが大前提。それを放り投げておいて「人を動かす、育てる」ことだけに専念することは許されないのです。
ベストなリーダの行動とは「チーム全体の目標を達成し」なおかつ「リーダーが自分で動かずメンバーを動かし、育てている」状態のこと
いかがでしたか?
リーダーは大変だから、嫌になりましたか?
それとも、さらにやる気が出ましたか?
私がこの本を読んで真っ先にやったのは、
「自分で手を下さない」
「伝えたことへの、フィードバックをしつこいくらい確認する」です。
たったこれだけですが、
「所長に言われたことは、やらないといけない」とメンバーが思うようになてくれました。
また、「所長は何もやらない」と陰口が出るくらい、現場作業に手を出さなくしました。
中には不満に思っている人がいるのも知ってます。
これを実践してから、今までは目立たなく、評価も低かったメンバーが急に目立つようになったり、その逆もありました。
結果、後釜と言えるような若手を見つけることができました。
この本に感謝です。
では!